重賞競走
'97 有馬記念 G1
'97 京都大賞典 G2
'97 京都4歳特別 G3
着順 | 日付 | レース名 | 競馬場 | 芝ダ | 距離 |
1 | 1997年12月21日 | 有馬記念 G1 | 中山 | 芝 | 2500 |
1 | 1997年10月05日 | 京都大賞典 G2 | 京都 | 芝 | 2400 |
1 | 1997年05月04日 | 京都4歳特別 G3 | 京都 | 芝 | 2000 |
2 | 1997年06月01日 | 日本ダービー G1 | 東京 | 芝 | 2400 |
2 | 1998年03月22日 | 阪神大賞典 G2 | 阪神 | 芝 | 3000 |
3 | 1998年10月11日 | 京都大賞典 G2 | 京都 | 芝 | 2400 |
3 | 1997年03月23日 | 毎日杯 G3 | 阪神 | 芝 | 2000 |
4 | 1998年05月03日 | 天皇賞(春) G1 | 京都 | 芝 | 3200 |
4 | 1999年05月02日 | 天皇賞(春) G1 | 京都 | 芝 | 3200 |
5 | 1997年11月02日 | 菊花賞 G1 | 京都 | 芝 | 3000 |
5 | 1997年11月23日 | ジャパンC G1 | 東京 | 芝 | 2400 |
1 | 1997年04月12日 | 若草S オープン | 阪神 | 芝 | 2200 |
年 | 主催者 | レース回数 | 1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 賞金 |
1996年 | 中央 | 3 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 |
1997年 | 中央 | 13 | 5 | 2 | 2 | 4 | 366,058,000 |
1998年 | 中央 | 7 | 0 | 1 | 1 | 5 | 62,312,000 |
1999年 | 中央 | 3 | 0 | 0 | 0 | 3 | 29,600,000 |
2000年 | 中央 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 |
合計 | 中央 | 27 | 5 | 3 | 3 | 16 | 457,970,000 |
1997年の有馬記念。
このレースで4番人気で出走した3歳馬シルクジャスティスは、最後の直線で1番人気に推された春のグランプリ馬マーベラスサンデー、天皇賞(秋)に勝ってジャパンカップ日本馬最先着を果たした女傑エアグルーヴとの三つ巴を制し、自身にとって初となるG1タイトルを手にしました。
その堂々たるレースは、2着と涙を飲んだ日本ダービー、1番人気の期待を裏切ってしまった菊花賞の悔しさを晴らすに十分な内容でした。
現役引退後、2001年より新冠町のCBスタッドで種雄馬入り、2003年からは同スタッドの閉鎖に伴い優駿スタリオンステーションなどへ繋養地を移し種雄馬生活を続けていました。
しかし、2006年にシンジケートが解散したため、当時シンジケート役員を務めていた畠山牧場の畠山重博代表が
「行き場を失って路頭に迷わすのは忍びない。」
と引き取り、種雄馬を引退した現在も同牧場で余生を送っています。
「とても性格のいい馬なので、去勢はせず、雄のまま余生を過ごしています。
やっぱり女性が好きらしく、女性ファンが来ると顔を寄せてキスをしてくるみたいです。
ハタチのおじいちゃん馬ですが、やっぱり男なんですね。」
と笑う畠山さん。
毎年夏になるとバスツアーなどで毎日のように大勢のファンが訪れているそうで
「そのときは、もうスター気取りでポーズを取って写真に収まってますよ。
バスツアーではみんなで馬を囲んで集合写真を撮ったりもするんですが、絶対にかじったり蹴ったりしないので安心して見ていられます。
目の不自由な方がいらした時も、ジッと動かずに顔を撫でられていました。
そういう優しいところのある馬なんです。」
冬の時期は訪れるファンがグッと減るため、道路際に立ち行き交う車を眺めている姿はちょっと寂しそうに映ります。
「ゴールデンウィーク頃から11月の連休までビッチリお客さんが来ますから、やはり人恋しいんでしょうね。
車が止まるとササッと出入り口付近で待機して、見慣れたスタッフが降りてくるとガッカリした様子で戻っていきますから。
雪が溶けたら会いに来てやってください。」
シルクジャスティスが種雄馬を引退した2010年に産駒バシケーンが中山大障害を優勝し、代表産駒となりました。
畠山さんは、引退後福島の相馬中村神社で繋養されているバシケーンの元へ向かい、初対面を果たしたそうです。
「テレビで見ていてもジャスティスによく似ているなと思っていましたが、実際目の前で見たら本当にソックリで驚きました。
気性は息子の方がキツイみたいですが、相馬野馬追祭の大将が乗る馬に育てたいとおっしゃっていて、今後が楽しみなんですよ。」
と我がことのように喜んでいました。
畠山さんの話すシルクジャスティスのエピソードは、どれも愛情に溢れているものでした。
そういうお話を聞かせてもらい、現在のシルクジャスティスが置かれている環境は、この馬自身の資質もさる事ながら、この場所と関わる人たちに育まれてきたものだと感じながら牧場を後にしました。
動画も公開していますので「シルクジャスティスの近況」からご覧ください。