重賞競走
'96 関屋記念 G3
'97 関屋記念 G3
'99 セントウルS G3
着順 | 日付 | レース名 | 競馬場 | 芝ダ | 距離 |
1 | 1996年08月04日 | 関屋記念 G3 | 新潟 | 芝 | 1600 |
1 | 1997年08月03日 | 関屋記念 G3 | 新潟 | 芝 | 1600 |
1 | 1999年10月03日 | セントウルS G3 | 阪神 | 芝 | 1400 |
2 | 1995年12月10日 | 朝日杯3歳S G1 | 中山 | 芝 | 1600 |
2 | 1996年04月20日 | NzT4歳S G2 | 東京 | 芝 | 1400 |
2 | 1999年07月04日 | 函館記念 G3 | 函館 | 芝 | 2000 |
3 | 1996年02月04日 | きさらぎ賞 G3 | 京都 | 芝 | 1800 |
3 | 1998年04月11日 | ダービー卿ChT G3 | 中山 | 芝 | 1600 |
3 | 1999年05月16日 | 新潟大賞典 G3 | 新潟 | 芝 | 2000 |
3 | 1999年08月29日 | 新潟記念 G3 | 新潟 | 芝 | 2000 |
4 | 1998年11月22日 | マイルChS G1 | 京都 | 芝 | 1600 |
5 | 1997年12月14日 | スプリンターズS G1 | 中山 | 芝 | 1200 |
1 | 1995年11月19日 | 白菊賞 500万下 | 京都 | 芝 | 1600 |
1 | 1996年06月29日 | 菩提樹S オープン | 阪神 | 芝 | 1400 |
3 | 1996年03月09日 | クロッカスS オープン | 中山 | 芝 | 1600 |
3 | 1997年07月13日 | 朱鷺S オープン | 新潟 | 芝 | 1400 |
年 | 主催者 | レース回数 | 1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 賞金 |
1995年 | 中央 | 4 | 2 | 2 | 0 | 0 | 40,788,000 |
1996年 | 中央 | 10 | 2 | 1 | 2 | 5 | 100,645,000 |
1997年 | 中央 | 7 | 1 | 0 | 1 | 5 | 63,251,000 |
1998年 | 中央 | 7 | 0 | 0 | 1 | 6 | 40,060,000 |
1999年 | 中央 | 8 | 1 | 1 | 2 | 4 | 96,210,000 |
2000年 | 中央 | 2 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 |
2000年 | 中央(障害) | 3 | 1 | 1 | 0 | 1 | 13,300,000 |
2001年 | 地方 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 |
2002年 | 地方 | 2 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 |
合計 | 中央 | 38 | 6 | 4 | 6 | 22 | 340,954,000 |
合計 | 中央(障害) | 3 | 1 | 1 | 0 | 1 | 13,300,000 |
合計 | 地方 | 3 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 |
関屋記念2連覇など重賞3勝。朝日杯3歳Sでも2着というエイシンガイモンは去勢されずに高知県須崎市の土佐黒潮牧場で余生を送っています。
一般的に引退名馬は去勢されることが多いのですが、ここでは雄馬のまま繋養されることが多いと言います。
そのため、26歳になってもエイシンガイモンは超がつくほどの攻撃的な気性の持ち主。
彼の馬房には「噛みます!!」という注意書きが記されています。
馬を扱う上でも去勢した方が楽だといいますが
「(牧場創業者の)父が去勢を嫌がったのです。
同じ男性だからかもしれません」と牧場代表の濱脇由起子さんが話してくれました。
「エイシンガイモンが牧場に来たのは2002年3月です。
中央競馬でも大活躍した馬ですが、高知競馬に移籍してきたのが縁となりました。
高知競馬で2戦したのち、ここに来たのです。」
ここ土佐黒潮牧場は、高知競馬場から車で約30分の距離にあります。
「馬に何かアクシデントがあったときには獣医さんとか、装蹄師の方が駆けつけてくれます。
馬たちが安心して暮らしていけるのは、高知競馬のおかげです。」と由起子代表。
それでもエイシンガイモンが来たばかりの頃は大変だったそうです。
「今でも気が強い馬なのですが、若いときは本当に大変でした。何しろ、牧柵を飛び越えて他の馬にケンカを売りに行ったりしていましたから。」
そんな向こう気の強さは今も変わりませんが、最近では興奮しすぎると、気持ちばかりが先走って、足元がヨロけてしまうこともあるそうです。
そんなエイシンガイモンの気の強さを由起子さんは「個性」だといいます。
とはいうものの、土佐黒潮牧場を訪れたならば、エイシンガイモンの馬房の前を通るときは注意してください。
そんなエイシンガイモンは
「ボス意識がとても高い馬」だそうです。
お気に入りは年長のレットイットビーが過ごす放牧地の隣。
あまり広い放牧地とはいえませんが、この場所でないと機嫌が悪くなるそうです。
ある意味で、とても感情が豊かで、正直な馬なのだと思います。
土佐黒潮牧場が1頭1頭の馬を大切に、家族のように接していることが分かります。
ただ、撮影には苦労しました。
放牧地でのエイシンガイモンは、馬房にいるときとは真逆でまったく動いてくれません。
じっとレットイットビーの方をむいたまま。
そんな土佐黒潮牧場には26歳のエイシンガイモンのほか、31歳のレットイットビー、そして28歳のナムラコクオーが余生を送っています。
まだ若々しい馬体のエイシンガイモンには失礼な話かもしれませんが、すべての馬に確実に訪れる“その日”まで責任を持って世話をするというのが土佐黒潮牧場のモットーです。
そんな由起子代表が最も大切にしていることは「看取ること」だといいます。
それが里親として支援してくれている会員の方々への責任であるとも。
放牧時間が終わり、馬房へと戻ったエイシンガイモンに、お礼のあいさつをしようと近づいたら、やはり威嚇されました。
それもまた、良い思い出になりました。
ここで暮らす、すべての馬たちと、彼ら、彼女らに関わる人間がいつまでも幸せでありますようにと。そんな気持ちにさせられた取材になりました。