ヤマニンパラダイス
プロフィール
- 父: Danzig
- 母: Althea
- 品種: サラブレッド
- 性別: 雌
- 毛色: 鹿毛
- 生年月日:1992年04月25日
母馬所有者: H. Alexander & H. Groves
- 産地: U. S. A.
Catch up with Your Old Heroes
今、あの馬はどうしてる?
北海道新冠郡新冠町の錦岡牧場で引退名馬として繋養を始めました。
情報提供者:JAIRS
Location & Conditions for Visitors
繋養者・見学条件
- 繋養展示場所
- 〒059-2341 北海道新冠郡新冠町新和262
-
- 錦岡牧場
- 展示時間
- 14時00分~16時00分
- 休日
-
日曜日
- 連絡予約
- 3日前まで
- 見学申込方法
- 競走馬のふるさと日高案内所
TEL 0146-43-2121
- 見学方法
- 希望により案内あり
- 厩舎内への立ち入り
- 不可
Race Record
競走成績
着順 |
日付 |
レース名 |
競馬場 |
芝ダ |
距離 |
1 |
1994年12月04日 |
阪神3歳牝馬S G1 |
阪神 |
芝 |
1600 |
2 |
1997年01月26日 |
京都牝馬特別 G3 |
京都 |
芝 |
1600 |
3 |
1997年03月02日 |
マイラーズC G2 |
阪神 |
芝 |
1600 |
3 |
1997年05月10日 |
京王杯スプリングC G2 |
東京 |
芝 |
1400 |
1 |
1994年10月30日 |
いちょうS オープン |
東京 |
芝 |
1600 |
1 |
1996年12月08日 |
ポートアイランドS オープン |
阪神 |
芝 |
1600 |
年 |
主催者 |
レース回数 |
1着 |
2着 |
3着 |
着外 |
賞金 |
1994年 |
中央 |
3 |
3 |
0 |
0 |
0 |
74,908,000 |
1995年 |
中央 |
1 |
0 |
0 |
0 |
1 |
0 |
1996年 |
中央 |
7 |
1 |
0 |
0 |
6 |
34,141,000 |
1997年 |
中央 |
6 |
0 |
1 |
2 |
3 |
47,444,000 |
合計 |
中央 |
17 |
4 |
1 |
2 |
10 |
156,493,000 |
Stories
コラム
2017年12月 ~ヤマニンパラダイスとの再会~
1990年代のターフを沸かせた名牝ヤマニンパラダイス。
武豊騎手を背にデビューから3戦連続でレコード勝ち。無敗のまま2歳女王に輝いたスーパー快速娘でした。
「幼い頃からとても賢く、人を見る子でした。相手の隙を窺うような、チャンスがあれば何かやってやろうという雰囲気を出しましてね。気性的に難しい面があるのはこの血統に共通するところ。産駒たちも同様に、こちらで育成している時は反抗させないように、なだめながら進めていきました」
と振り返るのは、ヤマニンパラダイスの育成期から現在までをよく知る錦岡牧場・引木晶則さん。
同牧場で長年、乗り役を務め、場長として育成部門を管理してきた大ベテランです。
現在は乗り役をやめて牧場全体の仕事に関わり、功労馬となったヤマニンパラダイスの管理もされています。
「2016年春のお産を最後に繁殖牝馬としての生活を終え、現在は余生をのんびりと過ごしています。
今朝はだいぶ気温が下がったので馬服を着ていますが、年齢のわりに筋肉が落ちていませんし、毛艶も良好。食欲もあって与えたカイバはしっかり食べてくれます」
功労馬として本場に移動してきて1年あまり。当初は環境の変化に戸惑ったところもあったそうですが、今ではすっかり馴染んで落ち着き払った表情。繁殖入り前の若い新入りが同じ放牧地にやってきても、警戒することなく寛容に受け入れてくれる。
「マイペースで人にも馬にも優しい。すっかり穏やかなおばあちゃんです。カリカリする面を見せることはないですし、以前のように放牧地を全速力で駆け回るということもなくなりました。それでも、厩舎から放牧地までの道をシャンシャンと歩きますし、軽く走ることもありますよ。そんな時はスタッフ皆で〝おや、今日は気分が良いみたいだね〟なんて話をしています」。
マヤノトップガン、フジキセキらと同世代。競馬ブームを盛り上げた2歳女王の元には、今でも熱心なファンが度々訪れる。
「基本的に人が好きだから、気分が良い時にはファンの方の近くまで寄ってきます。でも、気分があまり良くないと、背を向けて知らんふりということもあるので、その際はご容赦を(笑)。この子はその日の気分がわかりやすいです」
(※2017年12月現在、都合により一般展示を休止しています)。
集牧時、たとえ放牧地の奥の方にいても、引木さんが車のクラクションを鳴らすと一目散に出入り口へ。
そんな時はとっても気分が良さそうに見えるという。遠い昔に過ごしたことのある場所で、自分をよく知る優しい人たちに囲まれる日々。
ハッピーライフがここにはある。
ヤマニンパラダイスにとくに固定した馬房はないということで、この日はたまたま本馬のラストクロップ、『ヤマニンパラダイス2016』(♀、父ベルシャザール)のお隣。
お互いにその存在には気がついていないようでしたが、離乳した親子が1年後に隣合って過ごすことは通常ではなかなかなく、貴重なタイミングとなりました。
「まだまだ甘えん坊の1歳馬ですが、意志の強そうな瞳は母そっくり。この母系特有の難しさもありそうですから、心身の成長を見極めながら、焦らず慎重に進めていきたいですね」
母としての役目が終わっても、元祖・快速娘ヤマニンパラダイスの血脈はこの先もずっと広がり続けます。