重賞競走
'04 菊花賞 G1
'06 VRCメルボルンC
'05 ステイヤーズS G2
着順 | 日付 | レース名 | 競馬場 | 芝ダ | 距離 |
1 | 2004年10月24日 | 菊花賞 G1 | 京都 | 芝 | 3000 |
1 | 2006年11月07日 | VRCメルボルンC | 芝 | 3200 | |
1 | 2005年12月03日 | ステイヤーズS G2 | 中山 | 芝 | 3600 |
3 | 2004年11月28日 | ジャパンC G1 | 東京 | 芝 | 2400 |
3 | 2006年10月21日 | MRCコールフィールドC | 芝 | 2400 | |
3 | 2006年03月19日 | 阪神大賞典 G2 | 阪神 | 芝 | 3000 |
5 | 2004年12月26日 | 有馬記念 G1 | 中山 | 芝 | 2500 |
5 | 2007年11月25日 | ジャパンC G1 | 東京 | 芝 | 2400 |
1 | 2004年10月02日 | 九十九里特別 1000万下 | 中山 | 芝 | 2500 |
年 | 主催者 | レース回数 | 1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 賞金 |
2003年 | 中央 | 2 | 0 | 1 | 0 | 1 | 2,000,000 |
2004年 | 中央 | 11 | 4 | 1 | 1 | 5 | 268,044,000 |
2005年 | 中央 | 3 | 1 | 0 | 0 | 2 | 67,726,000 |
2006年 | 中央 | 4 | 0 | 0 | 1 | 3 | 22,492,000 |
2007年 | 地方 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 |
2007年 | 中央 | 6 | 0 | 0 | 0 | 6 | 41,300,000 |
2009年 | 中央 | 3 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 |
合計 | 豪州(海外) | 2 | 1 | 0 | 1 | 0 | 2,543,100 |
合計 | 地方 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 |
合計 | 中央 | 29 | 5 | 2 | 2 | 20 | 401,562,000 |
年度 | 表彰情報 |
2004年 | 最優秀父内国産馬 |
2004年の菊花賞、そして2006年のメルボルンカップを勝ち、競走馬を引退した後も競技馬として数々の大会で活躍したデルタブルースは、2021年11月から岡山県真庭市にあるオールド・フレンズ・ジャパンで余生を送っています。
米子空港から車で約60分。オールド・フレンズ・ジャパンでは、5頭の引退名馬を含む多くのサラブレッドが余生を過ごしています。代表を務めるのは馬場馬術競技おいてリオデジャネイロオリンピックにも出場経験がある原田喜市さんです。
「今の自分があるのは馬たちのおかげ。私たちに感動を与えてくれた馬たちが安心して余生を送れるような場所を与え、そこから新しい未来を創りあげていきたい。」
という目標を掲げ、邁進していることをお話くださいました。
写真や動画でもご確認いただけるように、しっかりした歩様、そして風格ある馬体。現役競走馬だった頃の面影を今も十分に感じさせるデルタブルース。広い放牧地を気心の知れたアロンダイト、ジャガーメイル、そしてブライトエンブレムといった仲間たちといつも一緒に駆け回っています。この4頭は言わずと知れたスタミナ自慢。年齢を重ねても容易にバテない心肺機能はやはり秀でているようです。
とはいえ、取材日は初夏の5月。デルタブルースは気温が上昇する中で走り回ったために汗をかき、砂浴び場でゴロン。すると、ほかの仲間たちも一緒になってゴロンゴロン。安心できる仲間といつも一緒です。ほのぼのとした日常を垣間見ることができました。
「北海道のノーザンホースパークから移動してきたのは20歳の時です。現在は22歳となりましたが、年齢を感じさせないほどに元気です。今年の夏は特に暑かったので体調には十分注意を払い、放牧時間を短くするなどの管理をしていました。ただ、賢い馬なので特別暑い日は自分から放牧地にあるシェルターに入って快適に過ごしていたようです。」
と、オールド・フレンズ・ジャパンの理事を務める澤井靖子さんが近況を教えてくれました。
「デルタブルースは同じ放牧地で過ごしている4頭の中では1番の先輩となります。1番仲が良いのはアロンダイトです。4頭の中では1番若いブライトエンブレムは先輩たちに構ってほしいみたいですが、デルタブルースは上手にいなしている感じですね。」
と微妙な位置関係をほほ笑ましく語ってくれました。
「若いころにデルタブルースが残した数々の武勇伝は耳にしていますが、年齢を重ね、歯が少しだけ弱ってきている今でも、芯の強さや風格のようなものを感じさせてくれる馬です。でも、基本的には寂しがり屋さん。そんなところもデルタブルースの魅力なのかもしれません。」
放牧地で1頭だけになると仲間を探し、嘶きながら走り回ってしまうそうです。
そんなデルタブルースを大切に管理するのはオールド・フレンズ・ジャパンのスタッフ、そして実習で来場する岡山理科大学専門学校動物飼育トレーニング学科の学生たちです。小さな変化を見逃さないよう、そして快適な毎日を送れるよう日々尽力しています。
「デルタブルースよりも年下の学生さんばかりですが、大きなタイトルを持つ名馬たちは彼らにとっても特別な存在のようです。ここにいる馬たちに触れ、扱うことでもっと競馬に興味を持ち、好きになってもらいたいと思っています。引退馬たちにそんな役割を与えてあげるのも、私たちの仕事かなと、そう思っています。」
昨年、そして今年と2年連続で開催された『デルタブルースのお誕生日会』は、デルタブルースの健康、そして彼を囲む人々に感謝するとともに、馬という動物、サラブレッドという動物を理解してもらうための活動の一環です。当日は、元出資者の方などたくさんの人たちが参加してくれたそうですが、愛馬と過ごした特別な1日は心に残るものとなったに違いないでしょう。
「ここには頑張って結果を残した馬たちや、頑張ったけれど結果を残せなかった馬たち、それから引退名馬として余生を送っている馬たちもいれば、競走馬としての使命を終えた後も次のステップへと向かうため、リトレーニングをする馬たちがいます。そんな彼らが少しでも元気に、楽しく、健康で長生きしてくれるように日々管理しています。機会があれば、今も馬術競技や、観光事業で活躍している彼らに会いに来てください。」
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