メイショウボーラー

メイショウボーラー メイン画像1 (C)JRA

重賞競走

  • '05 フェブラリーS G1
  • '03 デイリー杯2歳S G2
  • '03 小倉2歳S G3
  • '05 ガーネットS G3
  • '05 根岸S G3

プロフィール

  • 父: タイキシャトル
  • 母: ナイスレイズ
  • 品種: サラブレッド
  • 性別: 雄(セン)
  • 毛色: 黒鹿毛
  • 生年月日:2001年04月16日
  • 母馬所有者: 日の出牧場
  • 生産牧場: 日の出牧場
  • 産地: 北海道浦河郡浦河町
メイショウボーラー メイン画像2 (C)JAIRS

Catch up with Your Old Heroes 今、あの馬はどうしてる?

体調も良く食欲旺盛です。見学者が来ると近寄ってくるようになりました。表情も以前より柔らかくなっています。
(事業実績等報告書より)

情報提供者:所有者

Location & Conditions for Visitors 繋養者・見学条件

(C)JAIRS 撮影日 2021年11月10日
繋養展示場所
〒059-2122 北海道沙流郡日高町緑町39~6
 
ひだか・ホース・フレンズ
展示時間
09時00分~10時00分
休日
不定休
連絡予約
それ以外
見学申込方法
競走馬のふるさと日高案内所 TEL 0146-43-2121
見学方法
案内あり
厩舎内への立ち入り
不可
同じ繋養場所にいる功労馬

Pedigree 血統表

Race Record 競走成績

着順 日付 レース名 競馬場 芝ダ 距離
1 2005年02月20日 フェブラリーS G1 東京 1600
1 2003年10月18日 デイリー杯2歳S G2 京都 1600
1 2003年09月07日 小倉2歳S G3 小倉 1200
1 2005年01月09日 ガーネットS G3 中山 1200
1 2005年01月29日 根岸S G3 東京 1400
2 2003年12月14日 朝日杯フューチュリティS G1 中山 1600
2 2006年10月01日 スプリンターズS G1 中山 1200
2 2004年03月07日 弥生賞 G2 中山 2000
2 2005年12月28日 兵庫ゴールドT(中央交流) G3 園田 1400
2 2006年08月15日 サマーCh(中央交流) G3 佐賀 1400
3 2004年04月18日 皐月賞 G1 中山 2000
3 2004年05月09日 NHKマイルC G1 東京 1600
3 2004年10月30日 スワンS G2 京都 1400
4 2005年11月03日 JBCスプリント(中央交流) G1 名古屋 1400
5 2005年05月05日 かしわ記念(中央交流) G1 船橋 1600
1 2003年08月09日 フェニックス賞 オープン 小倉 1200
主催者 レース回数 1着 2着 3着 着外 賞金
2003年 中央 5 4 1 0 0 118,522,000
2004年 中央 7 0 1 3 3 99,665,000
2005年 中央 4 3 0 0 1 176,641,000
2005年 地方 3 0 1 0 2 21,500,000
2006年 地方 2 0 1 0 1 11,400,000
2006年 中央 6 0 1 0 5 38,996,000
2007年 中央 1 0 0 0 1 0
合計 中央 23 7 3 3 10 433,824,000
合計 地方 5 0 2 0 3 32,900,000
合計 香港(海外) 1 0 0 0 1 0

Stories コラム

2025年2月 ~メイショウボーラーとの再会~

 ひだか・ホース・フレンズは、現在、馬産地が抱える働き手不足や馬文化の啓蒙普及、あるいは地域産業の活性化などといった様々な問題について取り組んでいる団体です。
 引退競走馬の利活用も、そのひとつです。かつて、日高軽種馬農業協同組合が運営していた門別種馬場の跡地を利用して、8頭の馬がここで暮らしています。
 
 屈指のスピードを武器に天才ランナーとして活躍した稀代の個性派メイショウボーラーが、まるで父タイキシャトルの後を追うように認定NPO法人引退馬協会のフォスターホースとして仲間入りを果たしたのは、イーストスタッドでの15年間に及ぶ種雄馬生活にピリオドを打った2022年の12月の事でした。
 「その年の夏にタイキシャトルが28歳で亡くなったので、入れ替わるように入ってきました。そういう意味でも、とても印象深いです。」と案内してくれたのは、ひだか・ホース・フレンズで働く杉水流明美さんでした。今回、快く撮影にご協力いただきました。
 
 取材当日は真冬。メイショウボーラーの1日は、まだ夜も明けきらない朝6時からスタートします。「まだ星が綺麗な時間です(笑)。」飼い付けが終わるとすぐに放牧。そして、厩舎に戻るのはだいたい13時30分くらいだそうです。手入れをしながら、馬体のチェック。ここでケガをしていないかとか、体調を崩していないかなどを確認します。外傷など、見てすぐに分かるものは簡単ですが、体温を測り、鼻水やいわゆるボロ(馬糞)の状態などから体調を推し量り、そして食欲が落ちていないか、ちゃんと水を飲んでいるのかなどを確認するそうです。
 そして、その時間こそがウマとヒトが直接触れ合え、心を通わせる事ができる時間だと言います。しかし、実はメイショウボーラーという馬は、ほかの馬に比べると少しだけ自分のテリトリーが広い馬なのです。
 「草食動物ですから、テリトリーがあるのは当然なのですが、メイショウボーラーの場合はヒトに触られることが嫌なのではなく、近くに来られるのが嫌なのでしょうね。攻撃というよりも自分の身を守るような行動がありますが、そういう時はしつけと言う意味で叱ることもあります。基本的には頭が良い馬なので、自分がなぜ怒られたかは理解しているようです。」見学の際はご注意ください。
 
 そんなメイショウボーラーは手入れをする際、近くに寄る人間の足に自分の足を乗せることがあるそうです。「馬の左側に立てば左の脚で。右側に立てば右の脚で。立つ位置によっては後ろ脚を使うこともあります。『踏む』のではなく、乗せる感じで。それでも結構痛いですけど(笑)。」馬にしてみれば、あいさつ代わりの行動なのかもしれませんが、実はこれは父タイキシャトルも同じ行動を取っていたそうです。
 「父仔だなぁ、と思いますね。功労馬として、父仔を扱わせてもらうというのは本当に珍しいことだと思うのですが、貴重な経験をさせてもらっています。メイショウボーラーとその関係者の方々には感謝したいです。」とぽつり。 
 そんな貴重な「手入れ」の時間の中で気を付けていることはちいさな変化を見逃さないことで、それが大きな事故を防ぐ1番の方法とのことです。
  
 取材者の目から見ても、現在のメイショウボーラーは痩せすぎず、太りもせず、良いコンディションをキープしているように見えます。それは1頭ごとに個別の食事が用意され、メイショウボーラーのようにある程度高齢となった馬に対しては糖質が入った穀物を食べやすいように燕麦と一緒にふやかして与えるなど、スタッフのきめ細かい心遣いがあるからこそかもしれません。
 
 競走馬時代、そして種雄馬時代を通して動くことが好きだった同馬は、23歳となった今も放牧地を良く歩き回ります。
 「最初の頃は、放牧地の端っこで様子をうかがっていることが多かったのですが、今では人間を見つけると興味津々。以前は馬に対してというよりも人間に対して厳しい馬だったのですが、今はずいぶんと柔らかくなった気がします。何よりも目が優しくなったと思います。」ここに来てからの2年間で、競走馬時代からのファンはもちろん、競走馬時代を知らないたくさんの方々からも愛されている馬だと言いことは良く分かりました。限られた見学時間の中で、この馬だけをずっと見ている方もいらっしゃいます。そんな方々のためにも、少しでも長く元気に、この馬らしく生きていて欲しいと思いますので、十分に気を付けて管理していきたいと思います。」と話してくれました。