重賞競走
'98 神戸新聞杯 G2
'01 東京ハイジャンプ JG2
'03 阪神スプリングジャンプ JG2
'98 愛知杯 G3
着順 | 日付 | レース名 | 競馬場 | 芝ダ | 距離 |
1 | 1998年09月20日 | 神戸新聞杯 G2 | 阪神 | 芝 | 2000 |
1 | 2001年06月09日 | 東京ハイジャンプ JG2 | 東京 | 障 | 3300 |
1 | 2003年03月15日 | 阪神スプリングジャンプ JG2 | 阪神 | 障 | 3900 |
1 | 1998年12月13日 | 愛知杯 G3 | 中京 | 芝 | 2000 |
3 | 1999年01月05日 | 京都金杯 G3 | 京都 | 芝 | 2000 |
1 | 1998年05月09日 | あやめ賞 500万下 | 京都 | 芝 | 1200 |
1 | 1998年07月25日 | 九スポ杯 900万下 | 阪神 | 芝 | 2000 |
2 | 2000年06月24日 | 米子S オープン | 阪神 | 芝 | 1600 |
3 | 1998年08月30日 | 小倉日経OP オープン | 京都 | 芝 | 1600 |
年 | 主催者 | レース回数 | 1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 賞金 |
1997年 | 中央 | 2 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 |
1998年 | 中央 | 15 | 5 | 1 | 3 | 6 | 147,329,000 |
1999年 | 中央 | 7 | 0 | 0 | 1 | 6 | 15,378,000 |
2000年 | 中央 | 12 | 0 | 1 | 0 | 11 | 30,098,000 |
2001年 | 中央 | 4 | 0 | 0 | 0 | 4 | 0 |
2001年 | 中央(障害) | 5 | 3 | 0 | 0 | 2 | 75,011,000 |
2002年 | 中央(障害) | 7 | 1 | 0 | 0 | 6 | 15,000,000 |
2003年 | 中央 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 |
2003年 | 中央(障害) | 5 | 1 | 1 | 1 | 2 | 79,335,000 |
合計 | 中央 | 41 | 5 | 2 | 4 | 30 | 192,805,000 |
合計 | 中央(障害) | 17 | 5 | 1 | 1 | 10 | 169,346,000 |
新千歳空港から約3時間半。
距離にすれば150kmほどの距離にある藤春修二さんの牧場(浦河町野深)では、1998年の神戸新聞杯と、2001年の東京ハイジャンプ等を勝ったカネトシガバナーが余生を送っています。
今風に言えば「平地・障害」の二刀流。
実は、平地、障害の両方で重賞競走を勝った馬というのはそれほど多くはなく、2019年9月に阪神ジャンプSを勝ったメドウラークを含めても12頭目。
今年で24歳になったカネトシガバナーの記録はジャンプグレード導入後では2頭目という記録でした。
通算58戦10勝(障害競走17戦5勝)という成績で現役を引退した後は、当時浦河町にあった日高スタリオンステーションで種雄馬入り。
その後、藤春さんが経営していた「野深スタリオンステーション」に移動し、種雄馬生活を続けました。
延べ5年間に及ぶ種雄馬生活は決して満足するようなものではありませんでしたが、オーナーの厚意もあって2008年から引退名馬として生活を送っています。
「カネトシガバナーの血統は、健康長寿なのです。
父アンバーシャダイも30歳まで生きていましたし、祖父ノーザンテーストが亡くなったのは33歳の時でした。
アンバーシャダイの血を受け継ぐ馬は本当に少なくなってしまったと思いますが、カネトシガバナー自身はまだまだ元気です。
24歳になった今も飼い葉食いは良く、食欲は落ちていません。
健康面の不安はなく、きっと長生きしてくれると思います。」
と藤春さん。
現在は、馬の体調や、生えている草の状態などを見ながら、放牧地を変えているそうですが、夏場は夜間放牧を、冬になれば朝から夕方までの放牧時間を楽しみながら、自由な時間を過ごしているそうです。
派手な流星と綺麗な栗毛は今も健在。
秋の陽射しにとても良く似合います。
この日は撮影ということもあって広い放牧地ではありませんでしたが、一心不乱に草を食べ、そして人間の姿を見ると寄ってくるような、そんな人懐っこい面も見せてくれました。
隣の放牧地には1歳馬が、そしてやや離れたところには種雌馬の集団がいますが、われ関せずとばかりにマイペース。
「年齢が近いと雄馬同士は威嚇しあったりもするのですが、さすがに相手にしないというか、相手が子供だということを馬自身が分かっているのだと思います。」
「本当に穏やかな馬。重賞競走を勝つような馬は気性の激しい馬が多いのだけれど、この馬は穏やかです。」
そんなカネトシガバナーだからこそなのかもしれません。
「熱心なファンの方が多いです。
多くの方が毎年、というよりも年に何度も足を運んでくれて、そして長い時間を過ごしています。」
近況を尋ねると
「年齢とともに、背中が落ちてきたような気がしますし、今年は夏が暑かったせいか虻が多く、少し肉が落ちてしまったかもしれません。」
とのこと。
虻が多くなると、それを追い払おうと歩き回るためにオーバーワークになってしまうのです。
しかし
「健康状態に不安はなく、これだけ食欲があるのですから秋にはまたふっくらとしてくれると思います。」
と藤春さん。
「本当に頑張ってくれた馬なので、余生は今まで同様に穏やかに過ごして欲しいと思います。
幸い、馬は元気にしてくれていますので、この時間がずっと続くように見守り続けたいと思います。」
と、温かい目でカネトシガバナーを見守ってくれています。