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ブレーブテンダー

プロフィール

父: Gulch
母: Larida
品種: サラブレッド
性別: 雄(セン)
毛色: 鹿毛
生年月日:1994年04月16日
母馬所有者: Peter M. Brant & Foxfield
産地: U. S. A.

重賞競走

'97 アーリントンC G3

近況 2020年2月

2020年2月15日に死亡しました。

JAIRS情報提供者:

繋養展示場所
〒 福島県南相馬市
 
展示時間
09時00分~09時00分
着順 日付 レース名 競馬場 芝ダ 距離
1 1997年02月23日 アーリントンC G3 阪神 1600
2 1997年05月11日 NHKマイルC G1 東京 1600
2 1997年04月20日 NzT4歳S G2 東京 1400
2 1996年12月21日 Rたんぱ杯3歳S G3 阪神 2000
2 1998年05月10日 都大路S オープン 京都 1600
2 1998年12月26日 クリスマスS オープン 中山 1600
3 1998年11月01日 福島民友C オープン 福島 1200
3 1998年12月13日 ポートアイランドS オープン 阪神 1600
主催者 レース回数 1着 2着 3着 着外 賞金
1996年 中央 2 1 1 0 0 19,060,000
1997年 中央 7 1 2 0 4 111,449,000
1998年 中央 11 0 2 2 7 42,742,000
1999年 中央 12 0 0 0 12 2,400,000
2000年 中央(障害) 9 2 0 1 6 32,300,000
2001年 中央(障害) 16 0 5 2 9 47,178,000
2002年 中央(障害) 4 1 0 1 2 21,500,000
2003年 中央(障害) 7 2 1 1 3 48,100,000
2004年 中央(障害) 1 0 0 0 1 0
合計 中央 32 2 5 2 23 175,651,000
合計 中央(障害) 37 5 6 5 21 149,078,000

2017年8月 ~ブレーブテンダーとの再会~

1952年より国の重要無形民俗文化財に指定された『相馬野馬追』が行われる福島県南相馬市。
年に一度の野馬追に参加するために多くの元競走馬たちがこの街で暮らしていましたが、2011年の東日本大震災でその生活は一変。
津波により海岸近くの地域は甚大な被害を受け、また福島第一原発から30キロ圏内という至近距離であったことから多くの人馬が避難を余儀なくされたのだそうです。

そして今もなお、周囲には仮設住宅が立ち並び、震災の爪痕がいたるところに残されています。

震災直後は開催そのものすら危ぶまれ、200騎を切る参加者だったそうですが、今では約500騎もの騎馬武者と馬たちが参加するまでに復活した相馬野馬追。

今回は、1997年のアーリントンカップ(G3)を制したブレーブテンダーを訪ねて南相馬市の鹿頭ステーブルを訪れました。

同馬は1994年生まれの23歳。
重賞勝ちは3歳のアーリントンカップのみでしたが、同年のNHKマイルカップではシーキングザパールの2着になるなど、3歳春の重賞戦線で常に上位争いに加わる実力馬でした。
その後は6歳に障害競走に転向し、9歳で引退するまで息の長い活躍を見せて5勝を挙げ、通算成績69戦7勝、約3億2千万もの賞金を獲得、まさに『無事是名馬』という言葉が相応しいと言えるでしょう。

引退後は栗東トレーニングセンターの乗馬苑で繋養されたのち、2009年に南相馬市の松浦ライディングセンターに移動。
そして2013年からは現在繋養されている鹿頭ステーブルにやってきたそうで、23歳を迎えた今もなお、元気に相馬野馬追(騎馬武者によるお行列)に出場しているのだそうです。


「すっかりいい歳になってしまったけど、馬体にハリがあって筋肉もそこまで落ちていないし、ウチにいるノーリーズンより若く見えるくらいだよ」

と厩舎でリラックスしているブレーブテンダーの前で話すのは鹿頭ステーブルの鹿頭芳光さん。
ご自身は別に生業を持ちつつ、自宅から毎日通いながら、現在は預託を含めた8頭の元競走馬たちを飼養しているのだそうです。


「ちょうどここから先は災害危険区域だから人が住むことはできないんだ。震災の前はこの道路から海岸の方に住宅もあったし、馬も結構な数がいたんだけどね。
津波の時はこの一帯にも犠牲になった馬や牛がたくさん流されてきたよ」
そう言葉少なげに話す鹿頭さん、鹿頭ステーブルのある鹿島区は海に近い平地ということもあり、東日本大震災の際に発生した津波の影響が特に甚大だったそうです。

今年は7月29日からの3日間にわたって開催される相馬野馬追。


ブレーブテンダーには鹿頭さんの息子さんの星也さんを背に、お行列に参加するとのことで、本番に向けて毎日トレーニングを欠かさないのだそうです。


朝焼けを浴びて金色に輝くブレーブテンダーが砂浜をゆったり歩く姿を見ていると、これからも元気で野馬追に勇姿を披露し続けてほしいと思わずにはいられませんでした。