重賞競走
'95 エリザベス女王杯 G1
'95 クイーンS G3
'96 府中牝馬S G3
着順 | 日付 | レース名 | 競馬場 | 芝ダ | 距離 |
1 | 1995年11月12日 | エリザベス女王杯 G1 | 京都 | 芝 | 2400 |
1 | 1995年10月01日 | クイーンS G3 | 中山 | 芝 | 2000 |
1 | 1996年10月13日 | 府中牝馬S G3 | 東京 | 芝 | 1800 |
2 | 1996年08月25日 | 新潟記念 G3 | 中山 | 芝 | 2000 |
2 | 1996年03月23日 | 韓国馬事会杯 オープン | 中山 | 芝 | 1800 |
2 | 1996年04月07日 | エイプリルS オープン | 中山 | 芝 | 2000 |
年 | 主催者 | レース回数 | 1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 賞金 |
1994年 | 中央 | 2 | 1 | 0 | 0 | 1 | 5,900,000 |
1995年 | 中央 | 10 | 3 | 2 | 2 | 3 | 159,019,000 |
1996年 | 中央 | 6 | 1 | 3 | 0 | 2 | 77,245,000 |
合計 | 中央 | 18 | 5 | 5 | 2 | 6 | 242,164,000 |
「サクラ」の馬で知られる新ひだか町の谷岡スタットは、出産から競馬場へ送り出すまでの育成を担う総合牧場ですが、そのほかにも現役馬の休養や引退後の余生を過ごしている馬たちがいる牧場です。
それぞれが、それぞれの立場で過ごしています。
もちろん、立場によって厩舎は別々ですが子供からお年寄りまでみんな一緒に暮らしており、基地と呼ぶのに相応しい牧場です。
昨年、繁殖生活を引退したサクラキャンドルも例に漏れず、この土地で引退名馬としての生活を送っています。
現在は22歳です。
「昨年までは、他の繁殖雌馬たちと一緒にしていましたが、今年の春から本格的な老人ホームならぬ老馬ホームとして功労雌馬を集めて放牧することにしたんです。」
と話してくれたのは、谷岡スタットの谷岡 毅代表。
一緒に放牧しているのは、2002年の関東オークス馬サクラヴィクトリア(雌、15歳)と2009年の函館記念など重賞2勝サクラオリオンの母のサクラセクレテーム(雌、21歳)です。
放牧地へ歩を進めると
「キャンドルの顔を上げさせるのは至難の業だよ。
見学に来るファンの人がいつも一度も顔を上げてくれなかったってガッカリして帰るから」
と笑う谷岡代表の言葉通り、3頭共こちらにお尻を向けて全く興味を示してくれません。
遠目に後肢の派手な白ソックスであれがサクラキャンドルと確認できるものの、当の本馬は目の前の青草だけに集中し、お食事の真っ最中でした。
「以前の放牧地はほとんど車の往来がない静かな場所でしたが、現在は割と交通量がある場所に移動しています。
最初は気にしたり騒いだりするかな?
と思って見ていましたが全然平気みたいです。
肝っ玉母さんたちはこんなことでは動じないようですね。
3頭共個性が強いタイプではありますが、適度な距離を保ちながら仲良くやってます。」
夏場は朝4時から日が落ちるまで、日が短くなった現在でも5時から夕方4時半まで放牧に出るそうで、担当しているスタッフの方いわく
「走ってる姿は見たことがないです。
ずっと首を下げて草を食べているか、たまに首を上げていると思えばウトウトと寝ています。
1頭でもうるさい馬がいると、全体がカリカリした雰囲気になってしまうところですが、みんなのんびりしていて、いい“茶飲み仲間”といった感じですね。」
「健康そのもので全く手がかかりませんし、歳を取っても張りのある若々しい馬体は、この血統の長所ですね。
ずっとこのメンバーで長生きして欲しいです。」
と願っていました。
サクラキャンドルが付けている革もくし(無口)のネームプレートには、自身の母、サクラクレアーの文字が刻まれています。
天皇賞馬サクラチトセオーやサクラメガワンダーの母サクラメガをこの世に送り出し、25歳まで現役繁殖雌馬だったサクラクレアー。
キャンドルはその後継雌馬として、「命」と「もくし」を受け継ぎ、次世代に血を繋ぐ役目を全うしました。
これからは、いつまでも元気でいることが新しい仕事です。
動画も公開していますので「サクラキャンドルの近況」からご覧ください。