オースミコスモ

オースミコスモ メイン画像1

重賞競走

  • '03 関屋記念 G3
  • '04 中山牝馬S G3
  • '04 福島牝馬S G3

プロフィール

  • 父: フジキセキ
  • 母: タイセイカグラ
  • 品種: サラブレッド
  • 性別: 雌
  • 毛色: 黒鹿毛
  • 生年月日:1999年04月23日
  • 母馬所有者: 岡本牧場
  • 生産牧場: 岡本牧場
  • 産地: 北海道浦河郡浦河町
オースミコスモ メイン画像2

Catch up with Your Old Heroes 今、あの馬はどうしてる?

穏やかに日々過ごしています。

情報提供者:繋養者

Location & Conditions for Visitors 繋養者・見学条件

(C)JAIRS 撮影日 2021年11月29日
繋養展示場所
〒057-0036 北海道浦河郡浦河町絵笛409~3
 
Calm days farm
 
問い合わせ先:calmdaysfarm@yahoo.co.jp
HP・SNS等
Calm days farm
展示時間
09時00分~11時30分
休日
火、水、木曜日
連絡予約
3日前まで
見学方法
自由見学
厩舎内への立ち入り
備考
Calm days farmのTwitterからも牧場見学の申込みが可能です
同じ繋養場所にいる功労馬

Pedigree 血統表

Race Record 競走成績

着順 日付 レース名 競馬場 芝ダ 距離
1 2003年08月03日 関屋記念 G3 新潟 1600
1 2004年03月13日 中山牝馬S G3 中山 1800
1 2004年04月25日 福島牝馬S G3 福島 1800
2 2002年12月15日 阪神牝馬S G2 阪神 1600
2 2002年03月02日 チューリップ賞 G3 阪神 1600
2 2004年02月08日 小倉大賞典 G3 小倉 1800
3 2001年12月02日 阪神ジュベナイルフィリーズ G1 阪神 1600
3 2003年09月14日 京成杯オータムH G3 中山 1600
1 2001年11月11日 赤松賞 500万下 東京 1600
1 2002年04月28日 スイートピーS オープン 東京 1800
1 2002年09月07日 紫苑S オープン 新潟 1800
3 2003年07月06日 米子S オープン 阪神 1600
主催者 レース回数 1着 2着 3着 着外 賞金
2001年 中央 3 2 0 1 0 31,455,000
2002年 中央 8 2 2 0 4 79,202,000
2003年 中央 11 1 0 2 8 79,916,000
2004年 中央 10 2 1 0 7 108,868,000
2005年 中央 8 0 0 0 8 0
合計 中央 40 7 3 3 27 299,441,000

Stories コラム

2022年3月 ~オースミコスモとの再会~

北海道浦河町絵笛。

かつて、山本周五郎賞の候補作にもなった小説の舞台としても描かれているこの場所に、2021年8月、引退馬の受け入れ牧場がオープンしました。


その名も「Calm days farm=穏やかな日々の牧場」。
馬産地に生まれ、東京で会社員を経験した渡邊さんが、競走馬として、あるいは乗用馬として頑張ってきた馬たちに残された時間を穏やかに過ごさせてあげたいという気持ちからオープンさせたそうです。
すべての馬房にテレビカメラを設置し、リアルタイムで馬たちの様子が確認できるほか、それぞれの馬の個性に合わせて放牧地の広さを調節するなど細部にわたって「馬ファースト」の精神が行き届いている牧場です。


現在は4頭の元競走馬たちが穏やかな余生を送っていますが、今回紹介するオースミコスモは昨年、リオンディーズの雌馬を出産したのを最後に繁殖生活から引退。
離乳を終えた10月31日、それまで同じ牧場で種雌馬として過ごしてきたエスワンスペクターと一緒にこの牧場にやってきました。
 
「ずっと一緒にいた2頭ですから、お互いに安心するのかもしれません。仲良く過ごしています。」
と渡邊さん。

取材中、2頭は付かず離れずの絶妙な距離感。
べったりでもなければ、互いを拒否している様子もありません。


現在のオースミコスモは朝6時に食事。
食事が終わる6時半くらいから健康状態のチェックを兼ねたブラッシングが行われ、その後7時くらいから放牧地へと放されます。
 
「薄い馬服と、極寒用の馬服を用意してありますので、その日の体調や気温などによって使い分けています。」

撮影当日はご覧のとおりの雪景色ではありましたが、気温は高く馬服を脱がしての撮影となりました。


8時くらいになると乾草が放牧地へと運ばれ、温められた水が水桶に注がれます。

「給湯器の温度を37度に設定しています。保温装備があるわけではないので徐々に温度は下がりますが、放牧時間中に凍ってしまうことはありません。」

途中、昼前にもう1度乾草が追加され、温められた水も追加。馬たちが少しでも気持ちよく過ごせるようにと、きめ細かい管理の中、太陽が沈む夕方3時くらいまで放牧地で過ごしています。
 
「人間もそうかもしれませんが、年齢を重ねると温度の変化によるストレスを若い時以上に感じるものです。雨であるとか、夏の陽射しであるとか、気温とかには神経を使います。」

優しい目で馬たちと向き合っています。
 
「オースミコスモがここにきて約3か月が経過しました。高齢での移動になりましたが、環境の変化には慣れてくれたと思っています。食欲が落ちることもなければ、病気もしません。ただ、ちょっと神経質な面がありますね。馬房に戻したあと、窓の外に何かを見つけると威嚇するような行動を取ることがあります。」

これは、少々意外でした。
実は10年ほど前に、若かりしオースミコスモを訪ねたことがあるのですが、その時は我慢強く、感情を表に出すことはしないと聞いていたからです。

でも、逆に考えれば種雌馬という役割を終えたことを理解したオースミコスモは、やっと自分らしく生きることを選択したのかもしれません。

 「高齢馬を扱ってますので、年齢による変化は仕方がないことだと理解していますが、それ以外の、例えば事故によるケガや病気はさせたくないと考えています。馬は言葉を話すことはできませんが、その時の感情を一生懸命に表現してくれています。それを人間が理解することでストレスは軽減できると思っていますし、ストレスを取り除いてあげれば防げるケガも多いと思います。オースミコスモも縁あってここに来たのですから、快適に過ごしてもらいたい。」

モットーは『消費者還元』
この精神は渡邊さんが会社員時代に培ったものだそうですが

「オーナーに、長く、馬の面倒を見てもらうために自分たちでできることは何でもしたいと思っています。自分たちがしっかりと効率よく働くことで、オーナーに還元したい。」

と目を輝かせています。

現在は新型コロナのまん延防止等重点措置の発令に伴い見学は中止しておりますが、馬たちの様子は牧場インスタグラムやツイッターなどで毎日紹介されていますので、興味のある方はぜひご覧ください。

また馬房や放牧地にはまだ余裕があるそうなので、そちらにもお気軽にお問い合わせください。