オリオンザサンクス

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重賞競走

  • '99 ジャパンDダービー(中央交流) G1

プロフィール

  • 父: シャンハイ
  • 母: ミラノコレクション
  • 品種: サラブレッド
  • 性別: 雄
  • 毛色: 栗毛
  • 生年月日:1996年04月10日
  • 母馬所有者: 丸善橋本牧場
  • 生産牧場: 森永 隆範
  • 産地: 北海道沙流郡門別町
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Catch up with Your Old Heroes 今、あの馬はどうしてる?

北海道新ひだか町静内の荒木 貴宏牧場で引退名馬として繋養を始めました

情報提供者:JAIRS

Location & Conditions for Visitors 繋養者・見学条件

(C)JAIRS 撮影日 2015年4月21日
繋養展示場所
〒059-2566 北海道日高郡新ひだか町静内東別71
 
荒木 貴宏
TEL
0146-48-2749
展示時間
08時00分~15時00分
連絡予約
当日でも可
見学方法
自由見学
厩舎内への立ち入り
不可
備考
見学のマナーの低下が目立ってきています。訪問する方はマナーの徹底をお願いします。
生産・育成牧場のため見学の際は必ず一声かけてください。
団体の場合は3日前までに連絡お願いします。
同じ繋養場所にいる功労馬

Pedigree 血統表

Race Record 競走成績

着順 日付 レース名 競馬場 芝ダ 距離
1 1999年07月08日 ジャパンDダービー(中央交流) G1 大井 2000
1 1998年09月23日 栄冠賞 旭川 1000
1 1999年02月11日 京浜盃 大井 1700
1 1999年04月13日 羽田盃 大井 1600
1 1999年06月09日 東京ダービー 大井 2000
1 2000年03月22日 フロンティアスプリント盃 大井 1200
2 2000年10月31日 グランドCh2000 大井 2000
3 1999年05月10日 東京王冠賞 大井 1800
主催者 レース回数 1着 2着 3着 着外 賞金
1998年 地方 7 4 1 0 2 8,280,000
1999年 地方 7 5 0 1 1 207,100,000
2000年 中央 2 0 0 0 2 0
2000年 地方 6 2 1 0 3 55,450,000
2001年 地方 2 0 0 0 2 2,080,000
合計 地方 22 11 2 1 8 272,910,000
合計 中央 2 0 0 0 2 0
年度 表彰情報
1999年 NAR3歳最優秀馬

Stories コラム

2019年7月 ~オリオンザサンクスとの再会~

第1回のジャパンダートダービーの勝ち馬、オリオンザサンクスと会いました。

オリオンザサンクスは1996年生まれの栗毛馬。サウスヴィグラスやテイエムオペラオー、ドバイミレニアム、モンジューらと同い年になります。競走馬引退後は種雄馬生活を送り、2017年の種付けを最後に種雄馬引退。引退名馬として生活を送っています。

余生を送っている場所は新ひだか町静内にある荒木貴宏さんの牧場。引退名馬4頭と一緒に暮らしています。

「23歳と高齢になってきましたが、体調は安定していますね。
飼い葉には、なるべく消化吸収の良いものを与えています。
普段は従順で、扱いやすい馬です。
毎日、朝5時から夕方3時ぐらいまで放牧しています。
ここは海に近いので、夏はアブが少なく、過ごしやすい環境です。
冬は馬服を着せて放牧しています。」

と、荒木さんは紹介してくれました。

牧場での愛称は「サンクス」。

牧場の駐車場付近にはオリオンザサンクスのオリジナル看板もありました。

雄馬ということもあり、放牧地では1頭で過ごしています。

年齢以上に馬っぷりは良く、動きには迫力を感じました。

表情は穏やかで、長いたてがみをなびかせながら、気持ちよさそうに草を食んでいました。

まわりの放牧地にはブライアンズロマンやロードクロノスもいて、第3回ジャパンダートダービーの覇者トーシンブリザードの姿も。

このレースと縁のある牧場といえるかもしれませんね。

種雄馬時代もこの牧場で過ごしていたため、荒木さんとは長いお付き合いです。

「種付けはとても上手で手のかからない馬でした。」(荒木さん)

産駒は64頭がデビューし、半数を超す40頭が勝ち上がりました。(2019年7月現在)

その中から、オリオンザナイトが2008年、九州ダービー栄城賞を優勝。

父子によるダービー制覇を成し遂げました。

オリオンザサンクスの競走馬時代は今から約20年前にさかのぼります。

ダートの短~中距離を得意として、24戦11勝。

勝率は5割近い数字です。

2億7,000万円を超す賞金を獲得し、NARグランプリ最優秀4歳馬にも輝きました。

ジャパンダートダービーでは、JRAから参戦の強豪アドマイヤマンボ(全日本3歳優駿の勝ち馬)やタイキヘラクレス(ダービーGPの勝ち馬)らを破り、1番人気に応えて快勝しました。

「中央からも強い馬が参戦するジャパンダートダービーは、中央馬が勝つことが多いですが、サンクスは地方馬として勝った数少ない馬です。
また、記念すべき第1回目のレースでしたから、歴史に残る勝利だった思います。
馬格があってスピードもあり、それでいて距離ももつ馬でしたね。
東京ダービーや羽田盃に加えて、ダートグレードを勝てたおかげで、現在では引退名馬繋養展示事業の対象馬にもなりました。大きな勝利でした。」(荒木さん)

牧場の一室にはオリオンザサンクスの優勝レイ・レプリカや口取り写真がずらりと展示されていて、その功績に圧倒されました。

荒木さんの牧場には年間200人ぐらいのファンが訪れ、引退名馬を見学しています。

国道沿いにあることから、観光客がふらっと立ち寄ることも多いようです。

「競馬をよく知っている方は、見学マナーを心得ている方がほとんどですが、競馬をよく知らない方は、マナーの悪い方も少なくないです。
馬の公開はしていますが、あまりに見学マナーがなっていない場合は、馬や牧場のことを考えて見学を拒否することもあります。そういうことが今後ないことを願っています。」(荒木さん)

オリオンザサンクス目当ての方も多く、中にはプレゼントを贈る方もいるようです。


「ニンジンや青草、馬具をいただくこともありますよ。
また皆さんに会ってもらえるように、長生きして欲しいです。
いつも放牧地では、近くにいる引退名馬を互いに意識している様子がありますね。
サンクス自身、自分だけ老いていられないと思っているかもしれません。仲間の馬と一緒に、元気な日々を送ってもらえればと思います」(荒木さん)

引退名馬の仲間とともに元気の絆を結び、今日も涼しげな海風を受けながら、オリオンザサンクスの余生は続きます。