タヤスアゲイン

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重賞競走

  • '98 青葉賞 G3

プロフィール

  • 父: サンデーサイレンス
  • 母: ホリノチヨクイン
  • 品種: サラブレッド
  • 性別: 雄(セン)
  • 毛色: 黒鹿毛
  • 生年月日:1995年03月23日
  • 母馬所有者: 法理牧場
  • 生産牧場: 法理牧場
  • 産地: 北海道沙流郡門別町
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Catch up with Your Old Heroes 今、あの馬はどうしてる?

29歳になりましたがとても元気です。6月から昼夜放牧をしています。
運動量が上がり、食欲も良く状態に問題ありません。
(飼養状況確認書より)

情報提供者:所有者

Location & Conditions for Visitors 繋養者・見学条件

(C)JAIRS 撮影日 2024年4月25日
繋養展示場所
〒059-2564 北海道日高郡新ひだか町静内西川144~1
 
西川富岡牧場分場
展示時間
10時00分~15時00分
休憩時間
12時00分~13時00分
見学休止期間
12月30日 ~ 03月31日
 
防疫上の理由
連絡予約
3日前まで
見学申込方法
競走馬のふるさと日高案内所 TEL 0146-43-2121
見学方法
案内あり
厩舎内への立ち入り
不可

Pedigree 血統表

Race Record 競走成績

着順 日付 レース名 競馬場 芝ダ 距離
1 1998年05月09日 青葉賞 G3 東京 2400
3 1998年03月22日 スプリングS G2 中山 1800
3 1998年03月01日 アーリントンC G3 阪神 1600
1 1997年08月16日 ダリア賞 オープン 新潟 1200
1 1997年09月20日 芙蓉S オープン 中山 1600
1 1997年10月26日 いちょうS オープン 東京 1600
主催者 レース回数 1着 2着 3着 着外 賞金
1997年 中央 5 4 1 0 0 52,246,000
1998年 中央 5 1 0 2 2 64,924,000
1999年 中央 4 0 0 0 4 3,600,000
合計 中央 14 5 1 2 6 120,770,000

Stories コラム

2023年4月 ~タヤスアゲインとの再会~

1998年の青葉賞を優勝したタヤスアゲインは28歳 となった現在、北海道新ひだか町の西川富岡牧場分場で静かに余生を過ごしています。



西川富岡牧場は、新ひだか町の静内地区東部に位置し、国道から捫別川沿いに入った静かな山あいにあります。主な生産馬であるダンスインザモアは2005年のスプリングSに勝ったあとも息長く活躍し、8歳時にも福島記念に勝利しています。今年もまた出産シーズンを迎え、人馬ともに慌ただしい毎日を送っている本場。そこからやや離れた場所に、今回訪れた分場があります。分場では、競走を終え母になるための準備を行う雌馬や引退名馬、功労馬達がゆっくりと時を過ごしています。



「人間のために一生懸命に走ってくれた馬達だから。」
と、富岡社長は静かに想いを語ります。
タヤスアゲインの相棒である一頭の栗毛馬を指さし、
「この馬の方が体も大きいし、いつも威張っているんです。タヤスアゲインを追い掛け回すものですから、ちょうど良い運動になっているのかも。」
と笑わせてくれました。



1998年にクラシックを迎えた、いわゆる『黄金世代』に活躍したタヤスアゲイン。同期にはスペシャルウィークやセイウンスカイ、キングヘイローがいます。デビュー2戦目の初勝利から4連勝。3歳シーズン初戦のアーリントンCは、当時全盛だった外国産馬が上位を占める中3着と孤軍奮闘し、続くスプリングSでは1番人気の支持を集めました。



通算成績は14戦5勝。4歳時の夏の新潟日報賞を最後に、現役を引退しました。その後は、複数の引退功労馬繋養施設で暮らしていましたが、2019年10月から西川富岡牧場へ移動してきました。それから3年半。加齢による衰えはそれなりにあるものの、元気に過ごしています。



「おとなしい馬だと聞いていました。ただ、高齢になってからの移動でしたので、環境の変化に耐えられるか心配していたのですが、戸惑って周囲を警戒していたのは最初のうちだけでした。すぐに慣れてくれました。」



雪も解け、春の訪れを思わせる4月。この時期は朝5時半から夕方5時半くらいまでの12時間ほど放牧を行っているそうです。
「よく食べ、そして放牧地では良く動きます。賢い馬ですから危険な行動はしませんし、手入れの時などはじっと身をゆだねるかわいい馬ですよ。たまに走ったりもして、ケガをしないかヒヤヒヤしますけど、自分を見失うような暴走はしないですね。」
とのこと。



撮影中も、まるでカメラマンの存在を確認したかのように砂浴びを行い、そして疾走。その後は悠然と草を食むという、彼の『自己演出力』には驚かされました。



「ずっと一緒にいるから、人間のことをわかっているようです。どうやら、私のことは食べ物をくれる人だと思っているみたいです。」
だからこそ、見知らぬカメラマンのことを少し警戒し、こちらを観察しているような素振りを見せたのかもしれません。そんな様子を少し離れた場所から眺めていると、ここだけ時がゆったりと流れているような、そんな錯覚に陥りました。



「コロナの前は、毎年足を運んでくれる方がいました。こちらが心配になるくらい、ずっと放牧地の傍から離れない方もいます。ここは札幌からも、新千歳空港からも気楽に足を運べる距離ではないですが、タヤスアゲインを思い出して、そして心配してくださる方に囲まれているときは、馬も幸せそうに見えます。」
と目を細めます。



「馬って見ていて飽きないですよね。私たちも、馬から元気や勇気をもらっています。だから、ずっと元気で、そして少しでも長生きしてほしいです。」
とちょっと照れたように話してくれました。