名馬.jp

サクラローレル

プロフィール

父: Rainbow Quest
母: ローラローラ
品種: サラブレッド
性別: 雄
毛色: 栃栗毛
生年月日:1991年05月08日
母馬所有者: (株)さくらコマース
生産牧場: 谷岡牧場
産地: 北海道静内郡静内町

重賞競走

'96 天皇賞(春) G1

'96 有馬記念 G1

'96 中山記念 G2

'96 オールカマー G2

'95 金杯 G3

近況 2020年1月

2020年1月24日に死亡しました。

JAIRS情報提供者:

繋養展示場所
〒056-0144 北海道日高郡新ひだか町静内田原666~4
 
新和牧場
TEL
0146-46-2121
HP・SNS等
新和牧場facebook
展示時間
13時30分~15時30分
連絡予約
前日まで
見学方法
自由見学
厩舎内への立ち入り
備考
見学の際は、事務所で受付、説明を受けてください。
電話は、月~土曜日の9:00~17:00まで対応可能です。
雨傘・日傘は、使用をお控えください。
雨天時は、雨合羽の使用をお願いします。
看板がありませんので訪問される方は、場所を確認してご来場をお願いします。
牧場のFacebookでも見学を受付しております。
着順 日付 レース名 競馬場 芝ダ 距離
1 1996年04月21日 天皇賞(春) G1 京都 3200
1 1996年12月22日 有馬記念 G1 中山 2500
1 1996年03月10日 中山記念 G2 中山 1800
1 1996年09月15日 オールカマー G2 中山 2200
1 1995年01月05日 金杯 G3 中山 2000
2 1997年04月27日 天皇賞(春) G1 京都 3200
2 1995年02月19日 目黒記念 G2 東京 2500
3 1996年10月27日 天皇賞(秋) G1 東京 2000
3 1994年04月30日 青葉賞 G3 東京 2400
1 1994年11月20日 比良山特別 900万下 京都 2200
1 1994年12月18日 冬至S 1500万下 中山 2500
主催者 レース回数 1着 2着 3着 着外 賞金
1994年 中央 13 4 3 3 3 72,285,000
1995年 中央 2 1 1 0 0 66,892,000
1996年 中央 5 4 0 1 0 433,794,000
1997年 中央 1 0 1 0 0 54,020,000
合計 中央 21 9 5 4 3 626,991,000
合計 仏国 1 0 0 0 1 0
年度 表彰情報
1996年 年度代表馬
1996年 最優秀4歳以上牡馬

2017年12月 ~サクラローレルとの再会~

名馬との再会を求めて新ひだか町・新和牧場を訪れるファンの数は年間700人~800人。

同場にはサクラメガワンダー、サクラスピードオーら、おなじみ〝サクラ〟の冠名をもつ名馬たちが余生を過ごしており、中でも圧倒的な人気を誇るのがサクラローレルです。

名伯楽・境勝太郎調教師が手掛けた最後のGⅠホースであり、1996年JRA賞年度代表馬。

度重なるケガを克服し、強豪ライバルたちに立ち向かう不屈の闘志。

また、前脚を高く上げて、地面を掻き込むように走るダイナミックなフォームは多くのファンを魅了しました。


「この子は当歳の時から境勝太郎先生もたいそう気に入っていてね。
実際、1歳で育成を始めた段階から他の馬とは違うものがありました。
もちろん雰囲気もありましたし、何よりも背中が抜群に良かった。
前脚を掻き込む力が強くて、地面を叩きつけるような走り。
どうしても負担のかかる走法ですが、上半身の柔らかい動きでネガティヴな面を補えていました。」
(新和牧場・谷岡毅社長)


育成が進むにつれて動きはどんどん良くなり、谷岡社長の元には境師から入厩を急がす連絡がたびたび入ったといいます。


「当時、Rainbow Quest産駒の日本競馬への適性は未知数でしたが、境先生はこの馬に関しては確信を持っておられたようです。
いつ見ても〝いいね、いいね〟と褒め言葉しか出てきませんでしたから。」

名伯楽の目にも別格の存在として映っていたサクラローレル。

もちろん、オーナーと新和牧場にとっても思い入れのある、期待の血統馬でした。


「母ローラローラを現役時代にフランスの厩舎で見たことがあるのですが、その時に『こんなにキレイな馬がいるのか。』って思ったのを覚えています。
姿かたち、競走馬としてのシルエットがとても素晴らしかった。
後になってその馬が〝サクラ〟の全オーナーの所有馬であることを知り、驚きましたね。
初年度産駒をイギリスで産んだあと、2年目にRainbow Questを受胎して日本に持ち込まれ、誕生したのがサクラローレルです。」

ターフに映える明るい栗毛は母譲り。


「器量は母ほどではなかった。」

と笑う谷岡社長ですが、男馬らしいゴツさは母以上に頼もしい印象を与えました。


デビューは3歳1月。3戦目のダート1400mで初勝利を挙げると、春には青葉賞で3着に入り、ダービーの出走権利を獲得。
しかし、本番直前に球節炎を発症し、出走を断念せざるを得ませんでした。
3歳秋に戦列復帰して、4歳初戦の金杯(GⅢ)で重賞初制覇。
目黒記念2着のあと、春の天皇賞を目指しますが、最終追い切りで両前脚の深管を骨折する重傷を負います。
1年以上に渡る休養を経て、復帰戦の中山記念(GⅡ)を勝利すると、続く春の天皇賞を制覇。

待望のGⅠ制覇を成し遂げました。

その後天皇賞(秋)では3着に敗れるものの、ジャパンカップを回避して臨んだ有馬記念ではみごと1番人気に応えて優勝しGI2勝目を挙げ、名実ともにトップホースの仲間入りを果たしました。


「現役時代は故障との戦いでしたね。
最後のフランス遠征でも大ケガを負って。
よく無事に帰ってきてくれました。
種雄馬となり、今も元気でいてくれることが、奇跡のようにも思えます。
1日でも長く、元気な姿を見せてほしい。
それが私の願いです。」

サクラローレル目当てのファンが多いから、放牧地は一番目立つ場所。
放牧時間はとくに決まっておらず、その日の天候や気温、季節によって出したり、入れたり。
カイバの量や飼料の内容も谷岡社長とスタッフで相談しながら、その都度調整されています。


「現役時代を知らないスタッフも、あの馬のことが大好き。
名馬ってね、ただそこにいるだけで愛されるんですよ。」

それは唯一無二の存在。

名馬サクラローレルは温かな生まれ故郷で今日も元気に暮らしています。