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サクラエイコウオー

プロフィール

父: マルゼンスキー
母: サクラハツユキ
品種: サラブレッド
性別: 雄(セン)
毛色: 鹿毛
生年月日:1991年06月01日
母馬所有者: (株)さくらコマース
生産牧場: 谷岡牧場
産地: 北海道静内郡静内町

重賞競走

'94 弥生賞 G2

'96 七夕賞 G3

近況 1998年12月

北海道静内町の新和牧場で引退名馬として繋養を始めました。

繋養展示場所
〒056-0144 北海道日高郡新ひだか町静内田原666~4
 
新和牧場
TEL
0146-46-2121
URL
https://www.facebook.com/shinwabokujyo/
展示時間
13時30分~15時30分
連絡予約
前日まで
見学方法
自由見学
厩舎内への立ち入り
備考
見学の際は、事務所で受付、説明を受けてください。
電話は、月~土曜日の9:00~17:00まで対応可能です。
雨傘・日傘は、使用をお控えください。
雨天時は、雨合羽の使用をお願いします。
看板がありませんので訪問される方は、場所を確認してご来場をお願いします。
牧場のFacebookでも見学を受付しております。
着順 日付 レース名 競馬場 芝ダ 距離
1 1994年03月06日 弥生賞 G2 中山 2000
1 1996年07月06日 七夕賞 G3 中山 2000
3 1994年01月09日 京成杯 G3 中山 1600
1 1993年11月28日 赤松賞 500万下 東京 1600
1 1994年02月05日 ヒヤシンスS オープン 東京 1400
2 1996年04月13日 卯月S オープン 中山 1200
主催者 レース回数 1着 2着 3着 着外 賞金
1993年 中央 5 2 0 0 3 18,471,000
1994年 中央 5 2 0 1 2 83,100,000
1995年 中央 1 0 0 0 1 0
1996年 中央 4 1 1 0 2 50,893,000
合計 中央 15 5 1 1 8 152,464,000

2020年3月 ~サクラエイコウオーとの再会~

2020年から「ディープインパクト記念」と銘打たれた弥生賞ですが、1980年代後半から1990年代前半にかけての弥生賞は「サクラ」の冠が打たれた馬たちが大いに活躍しました。舞台となるのは千葉県の中山競馬場。本格的な桜の季節には少々早いですが、競馬ファンは弥生賞で春を実感しました。


1987年はサクラスターオーが勝ち、翌88年はサクラチヨノオーが。

サクラ軍団3連覇の期待を担ったサクラホクトオーは不良馬場に泣かされましたが、92年にはサクラセカイオーが3着に追い込んでいるほか、86年にはサクラトモエオーが2番人気の支持を受けて出走しています。

弥生三月花吹雪。

新緑のターフの上を、鮮やかなピンクの勝負服の馬たちが活躍するシーンはニッポン競馬を象徴するようなワンシーンだったと思います。


今回は、1994年の弥生賞を逃げ切ったサクラエイコウオーを、同馬が余生を送る新和牧場に訪ねました。

生産、育成を兼ねる総合牧場ではありますが、サクラエイコウオーのほか、サクラメガワンダーやサクラプレジデントなど多くの活躍馬が引退名馬として余生を送っています。

サクラエイコウオーは、同期にはナリタブライアンがいる29歳です。

案内された放牧地ではサクラエイコウオーが凛とした雰囲気を醸し出しながら、ぽつんとたたずんでいました。年齢の割には若々しく、そして落ちていない背中に生命力の強さを感じさせます。

その現役時代は、狂気にも似たスケールの大きな走りでターフを沸かせてくれた馬です。

圧倒的人気を集めたデビュー戦では4コーナーで逸走して競走中止。

2戦目に勝ち上がり、挑んだ京成杯3歳Sは突然走ることを拒否するように失速。

赤松賞を勝って挑んだ朝日杯3歳Sでは前半の半マイルを45秒9で飛ばして場内を沸かせました。

後続を突き放した弥生賞ではゴール前で小島太騎手が手綱を短く持ち替えて馬をまっすぐ走らせることだけに集中していたシーンが印象的でした。

好走と凡走を繰り返しながら、皐月賞、そしてダービーでは3番人気の支持を受けたのは、この馬の潜在能力を高く評価したファン心理以外何ものでもないのです。


あれから26年。今度はまったく動いてくれません。

カメラマンは困り果てている様子ですが、それでも、かつてのサクラエイコウオーを知る取材者にとっては

「人間の思惑通りに動いてくれない。」

という変わらぬ姿に、どこか嬉しくなります。

「当日の天気や気温などにもよりますが、朝に放牧して昼過ぎくらいまで放牧しています。

29歳になりましたが、今でも気の強い馬で、ときには軽快な歩様を見せてくれます。

(曾祖母の)スワンズウッドグローブのファミリーは長寿ですから、きっと長生きしてくれると思います。

この年齢になっても馬房の中では一番威張っているボスです。」

と案内してくれたのは同牧場の宮内マネージャー。

聞けば、年齢とともに歯の治療が必要になったそうですが、それを断固として拒否。

治療をあきらめざるを得なかったと言います。

不思議なのは、そのあとから再び食欲が増してきたこと。

もしかしたら「(自分は)大丈夫だから、余計なことをするなよ。」

と、そう言いたかったのかもしれません。


「大きなケガを乗り越えて、5歳時には七夕賞も勝ってくれました。
現役時代を知らないような若い方も含め。
今でも牧場まで会いに来てくれるファンがいるのも、この馬が競馬場で頑張ったからこそ。
自分たちは、馬たちを大切にしたいし、それが競馬サークル全体への恩返しなのかなとも思います。」

競馬の主役は、頑張ってくれる馬。

言葉にはなりませんでしたが、サラブレッドに対する宮内さんの愛情が垣間見える一言でもありました。

「内臓面を含め、年齢を考えれば元気な馬だと思います。
いつまでも、この馬らしく元気でいてほしいと、そう願っています。」

とインタビューを締めくくってくれました。